広瀬川の灯篭流し

卸町店長の千葉です。

送り火、川に解き放たれて・・・

8月20日、昨日は広瀬川の灯篭流しが行われましたね。灯篭流しとは亡くなった親族の霊を弔う為に灯籠やお盆のお供え物を川や海に流す日本古来の行事の一つですね。
一般的に言えば、お盆の入りに迎え火を焚いて亡くなった親族や先祖の霊を迎え入れるに対して盆の終りを告げるかの様に先祖の霊をあの世にお返しするための送り火と捉えてもいいのかと思います。

昨年の3.11の大震災で亡くなられた多くの方々にとって、今年は一年目の盆に当たるので昨年の灯篭流しと同じく沢山の灯籠が川に解き放たれるのでしょう・・・
昨年の広瀬川の灯篭流しは鎮魂のいろ一色に染まっていたこの祭りも今年は、祈りの一文字と言ってもいいかのように静かに灯籠が川に放たれていました。
震災で、ご家族を亡くされた方々の悲しみはいまだに癒えてはいないでしょうが、それでも遺された遺族の方は力強く生きていかなくてはならないのだから悲しみに打ち拉がれながらも祈りを手向けなければならないのです。

自分自身も震災では無いですけれど五年前にたった一人の肉親であった父親を亡くしまして、最初の一年は本当に悲しみが癒えなくてただ辛く淋しい毎日でした。
ですので、震災で愛するご家族を亡くされた方の悲しみが痛いほどに分かります。
会場の方に来られている大勢の人々は何も語らず川に浮かべた灯籠に深く祈りを捧げていました。薄暗くなる河原の水面には仄かな灯りを灯した灯籠が海へと・・・

これで仙台も秋へと動き出しているんだなと感じながらも、残り少ない晩夏を楽しむのも風流なものですかね?
さて、9月になれば、仙台が全国に誇る最大級なイベントの定禅寺JAZZフェスが始まるし、10月には、みちのくをひとつにの合言葉でみちのくよさこい祭りもあるので秋の仙台は活気づくぞ・・・
広瀬川の水面を流れる灯籠

広瀬川の水面を流れる灯籠