紅しぼりのパウンドケーキとあんペースト

紅しぼりのパウンドケーキとあんペースト

豆・豆料理探検家の「豆なレシピ」 Vol.86(2015年2月掲載)

もう5~6年も前のこと。東京に出張した際に初めて訪れた「カフェ マメヒコ」さんの本店で、紅しぼりのあんこを口にしました。「紅しぼり」と書かれていなかったら、金時系の何豆かわからなかったと思います。だけど既に、紅しぼりという豆を知っていた私は、雰囲気のあるカフェで出された紅しぼりあんが、たいそうハイセンスな味に感じました。そのアンコはクリームチーズと一緒に、きなこビスケットに添えられていました。

豆を茹でて、かのこを思わせるような汁なし甘煮に煮たら、約1/3量をパウンドケーキに混ぜて、残りは洋風味の「紅しぼりあん」に仕上げました。ホットケーキミックスを使うから手軽にできます。いろんな豆を混ぜるのもアリだけど、紅しぼりだけを入れるところがツウ好み。紅しぼりは、金時豆では出せない洋の個性を持つ豆だと思うのです。

レシピ担当/五木のどか

豆・豆料理探検家。豆・豆料理アドバイザー。福岡県生まれ、京都市在住。豆の生産者や料理人、飲食店、販売店を訪ね歩き、話しを聞くことを楽しみとする。「一豆三味」を提唱し、豆料理の楽しさを伝えている。「豆なブログ」執筆中。

材料(約7×16×5cmの型1本分)

紅しぼり 1/2カップ
グラニュー糖 大さじ4
バター 20g
なたね油、またはサラダ油 20g
グラニュー糖 20g
玉子 1個
牛乳 40cc
ホットケーキミックス 200g

あんペーストにするとき加える

生クリームか牛乳 大さじ1
ラム酒 好みで小さじ2ほど

作り方

1

豆はたっぷりの水に浸けて半日~一晩ほどおく。きれいに戻ったら水替えをして新しい水で水煮にし、程よい加減に茹でる。

2

豆が破けないうちに煮汁をヒタヒタくらいに煮詰め、グラニュー糖を2~3回に分けて加える。表面に甘味成分が絡み付くくらいで火を止め、蓋をして冷ましながら甘さを入れる。

3

ケーキ型にオーブンペーパーを敷いておく。

4

ボウルにバター、なたね油を入れて泡立て器で混ぜる。グラニュー糖を加えて更に混ぜ、白っぽくなったら玉子を加えて念入りに混ぜ合わせる。砂糖のザラつきが消えたところで牛乳を加え、混ぜ合わせる。

5

4のボウルにホットケーキミックスをふるい入れ、ゴムベラでさっくり切るように混ぜ合わせる。全体が馴染んだら2の紅しぼり甘煮を1/3量ほど(40~50g)加えて混ぜ合わせる。

6

オーブンを180℃で予熱。3の型に5を入れ、全体をなだらかにととのえて、上部に豆が出ないように調整(焦がしたり、固くなりすぎたりしないように)したら、オーブンへ。温度と焼き時間は180℃で30分くらいを目安に、オーブンにより調整。

7

5で残った豆の鍋に湯を足して、再加熱する。豆が煮くずれて湯が減ってきたら、焦げないようにゴムベラで混ぜ、豆をつぶし気味に混ぜ続ける。煮汁がなくなる頃に生クリームを加えて混ぜ合わせ、火を止める。最後に好みでラム酒を加えて混ぜる。

8

パウンドケーキが焼き上がったら型から出して冷ましておく。7のあんペーストも冷ましておく。

ひとくちメモ

  • パウンドケーキは、さっくりした仕上がりになります。焼き時間をとり過ぎると豆が固くなるので注意。
  • 紅しぼりあんペーストは粒を残し気味につぶすと、豆の存在感が引き立ちます。パンケーキやスコーンなどに添えてください。

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