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小豆を水洗いし、一晩水に浸しておく。
「あずき洗おか、人とって食おか、ショキショキ」、これは「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくる「妖怪あずき洗い」が小豆を洗いながらささやく台詞。小豆を洗うとき、つい口ずさんでいます。
小豆=あんこ、最もストレートにイメージする組み合わせではありますが、まさかあんこを自分で作るようになるとは‥‥あんこ病をわずらった20代の頃には、思いもしませんでした。
丹波篠山の大福堂という和菓子屋さんに掛けてある額には、「おいしい餡がつくれるようになるには長い年季が必要」という意味で「鍋たき十年」と書かれていました。あんこを作るのも、お正月の黒豆を煮るのといっしょで、最初から上手くいくのはなかなか困難で‥‥などと、いらんこと言うたらいけませんね。
美味しいあんこを作るには、小豆の茹で具合と、砂糖を入れるタイミング、火の止め具合が肝要かと思います。何度か作っているうちにコツがつかめてきますよ。
豆・豆料理探検家。豆・豆料理アドバイザー。福岡県生まれ、京都市在住。豆の生産者や料理人、飲食店、販売店を訪ね歩き、話しを聞くことを楽しみとする。「一豆三味」を提唱し、豆料理の楽しさを伝えている。「豆なブログ」執筆中。
| 小豆 | 200g |
| 砂糖 | 200~240g |
| 塩 | 少々 |
| きな粉 | 適量 |
| 青のり | 適量 |
| もち米 | 2合 |

小豆を水洗いし、一晩水に浸しておく。

小豆を浸した水と共に鍋に入れ、強火にかける。鍋の水が沸騰したら茹でこぼし(渋切り)、新しい水を加えて中火にかける。

再度沸騰したら火を弱め、途中で浮いてくるアクを取り去りながら、柔らかくなるまで40~50分ほど茹でる。

小豆が柔らかくなったかどうか指でつまんで確認し、簡単につぶれたらOK。茹で汁をこぼす。

鍋を弱火にかけたまま。砂糖を3~4回に分けて入れる。入れる度に水分が出るので根気よく混ぜながら、砂糖を加える。

最後の砂糖を入れたら、塩を少々加えて練る。鍋の小豆にまだ汁がゆるく残るくらいで火を止め、冷まして出来上がり。

もち米を柔らかめに炊く。

あんこのおはぎ用に、炊き上がったもち米をピンポン玉くらいの大きさに丸める。

きな粉と青のりのおはぎ用に、あんこを金柑くらいの大きさに丸める。

丸めたもち米をあんこで包む。きなこ用と青のり用は、あんこ玉をもち米のご飯で包み、きな粉、青のり、それぞれをまぶして出来上がり。